凶悪化する侵入強盗

ニュースなどでも報じられているとおり、昨今、空き巣や侵入強盗など手口が巧妙かつ凶悪化した侵入犯罪が相次いで発生しています。店舗だけではなく一般住宅も被害に遭っており、金品のみならず、ときには人命が奪われる事態にまで発展しています。
被害を最小限に抑えるため、一人ひとりが犯罪手口を知ることで、防犯意識を高められることにつながると思います。

窓ガラスからの侵入

戸建て住宅の空き巣や侵入強盗などの侵入犯罪の約60%が、窓ガラスから侵入してきます。特にベランダの掃き出し窓は、大きい窓で侵入しやすいため、ここから侵入してくるケースが多いようです。
また4階以上のマンションでも、約30%が窓ガラスからの侵入となっています。窓を施錠していても次のような方法で、簡単にこじ開けられてしまいます。

ガラスのこじ破り

窓ガラスの鍵周辺をドライバーなどを使い、手が入るくらいのガラスを割り、鍵を開ける方法です。
大きな音は出ず、時間もあまりかからない。

ガラスの打ち破り

強引な方法ですが、バール・ハンマー・その場の庭石などを使い窓ガラスを打ち破る方法です。
大きな音はしますが、あっという間に侵入されてしまいます。
バールやハンマーは、そのまま凶器になってしまう所も怖い所です。

ガラスの焼き破り

ライターやバーナーなどでガラスを焙り、ひび割れを起こさせ割る方法です。
作業にさほど時間もかからず、音も立てずに忍びこめるので、侵入犯によく用いられる。

防犯フィルム

防犯フィルムの特徴としては、ガラスフィルムの厚みが他のフィルムより分厚く、ガラスが割れてもガラスが崩れるのを防ぎ、全体を保持するということです。
そのため侵入者が窓ガラスを割って侵入しようとしても、ガラスフィルムを簡単に貫通することが難しく、侵入する時間を、かなり遅らせることが出来ます。
時間が5分を超えると、侵入者の70%以上が侵入を諦めるそうです。

CPマーク

警察庁および関連省庁と建物部品関連の民間団体から成る「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」で、一定の基準に基づいて選定し、住宅部品に 防犯性能基準を設定、性能評価試験を実施して基準を満たしたものを「防犯性能の高い建物部品」に認定しました。
ガラスフィルムは、下記の製品及び施工の条件を満たしたものが、防犯フィルムとして認定され 【CPマーク】を貼付することができます。

《窓ガラスの種類別 CPマーク貼付の必要条件》

施工条件可動式FIX(はめごろし)
単板ガラス複層ガラス単板ガラス複層ガラス
ガラス厚3ミリ及び、4ミリの複層ガラス  〇(※1)
ガラス厚み5ミリ以上の単板及び、複層ガラス
ガラスの露出部全面、ガラス全面に貼り付け
クレセントがサブロック機能付き
補助錠の設置
技能検定フィルム作業1級、2級技能士が施工
※1 製品限定に限る
○印は施工可能、又は必要な条件を示しています。

まとめ

窓ガラスに防犯フィルムを貼るだけで、侵入者が建物に侵入する時間を遅らせることが出来ます。
また【CPマーク貼り付け施工条件】に合えば、更に侵入する時間を遅らせられます。(侵入者がCPマークを見ただけで、侵入を諦めるかもしれません)
大切なことは、侵入者に防犯対策をしているということを示すことで、「他にも何か防犯対策をしているのではないか?」と思わせて、侵入者に犯行を断念させることです。
そして、なにより被害に遭わないことこそが、一番大事だと思います。